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ワインFAQ Frequently Asked Questions About Wine

あるワインの価格が他のワインより高くなる理由は何ですか?

  • どのようにそのワインが生産されたか
    (手作業での収穫やオーク樽の使用などによって、コストは高くなります)
  • そのワインの出所
    (とても狭い独特な畑である場合は、需要と供給によって価格上昇することがあります)
  • 特定のブドウ品種に対する需要
    (シラーは需要が高いものの出回る量が少ないため、シャルドネと比較して2倍のコストがかかります)

ワインの価格決定で最も決定的な要因は、どの程度の需要があるかです。もしも、ある生産者のワインを10倍造っても売り切れる(ブルゴーニュやカリフォルニアのトップ生産者の多くはそうです)とすれば、その生産者のワインはプレミアム価格がつくでしょう。

上質なワインを見つける方法は?

いちばん簡単なレベルでは、品質を表す2つの指標があります。それは、味わいのバランスと余韻の長さです。言い換えれば、ワインのさまざまな部分が互いに補完し合って、飲み込んだ後にそのワインの風味が持続するということです。価格だけでは、品質の指標にはなりません。

ラベルに書かれている"Grand Cru"や"Premier Cru Classé"の意味は?

このような格付けは、品質によって畑や地所を等級分けするひとつの方法です。「グラン・クリュ」という用語は、そのワインの産地によって意味が違ってきます。ラベルから読み取れる情報を手がかりに、そのワインがどのような味わいか、そしてアルコール含有量、ヴィンテージ(収穫年)、ブドウ畑の名前、ブドウ品種の名前などが分かるものです。

ヴィンテージ(収穫年)はどのくらい重要なのですか?

ワイン造りの技術が向上し、今では悲惨な出来のヴィンテージは稀になりました。それより頻繁に起こるのは、単に違ったスタイル(味わいのタイプ)のヴィンテージに遭遇するという場合です。例えば、ボルドーで1997年は軽く熟成が早く進んだヴィンテージでしたが、それは1996年や1995年と比較してのことです。ブドウ作りの限界に近い気候ではヴィンテージの変動は目立つものですが、これはスタイルを知るのに役立つ指標なのです。
ヴィンテージ・チャート

多くのワインがオーク樽で熟成されるのはなぜですか?

まず、オークはコンクリートやステンレスと違い微細な孔が多く、ワインは控えめな酸化にさらされます。このため、時間と共にタンニン(渋味成分)を和らげ、ワインの味わいが更によく一体化するのです。もうひとつ、オークは注意深く使えばその香りや味をワインに加えることができるという理由もあります。

どのような要因がオーク樽熟成を決定づけるのですか?

  • 樽の大きさは熟成の過程に影響します (樽が小さいほど酸化は速くなります)
  • 樽の使用された期間 (樽が古いほどワインに与える風味は少なくなります)
  • ワインが樽の中で過ごす期間の長さ (期間が長いほど、オーク香の強さが増します)
  • オークの生育地 (フランス産オークはヴァニラとバターの香りなのに対して、アメリカ産オークはより糖蜜や強いヴァニラ香があります)

どのようなワインがオーク樽熟成に向いているのですか?

シャルドネで造られたワインは、オーク樽熟成を経ることが多いものです。ソーヴィニョンとセミヨンを一緒にブレンドして造る、辛口または甘口の白ワインも、オークの恩恵に預かっているものがあります。赤ワインの多くは樽熟成で品質が向上します。メドックの平均的な格付け生産者は樽熟成に新樽を75%使用しているのに対して、ブルゴーニュでは一般にさらに少ない割合の新樽が使われています。またオーストラリアとカリフォルニアでは、オーク樽は幅広い形で使われています。

レストランで、ワインをどのように注文するべきでしょうか?

ワイン担当のウエイターがいる場合は、助言を活用して下さい。先に料理を選んでから、飲むワインを決めることです。

  1. ボトルが運ばれて来たら、ヴィンテージ(断りなしに変更されることが多い)、ワイン名、生産者名が注文したものか確認しましょう。
  2. ワインが満足できる温度かどうか確認します。赤白問わず、ぬるすぎるよりは冷たすぎる方が良いものです。赤白どちらでも、氷入りのバケツで冷やしてもらいたい場合には遠慮なく頼みましょう。
  3. ボトルは1本ずつ目の前で開栓してもらい、赤ワインはテーブルでデカンティングしてもらいましょう。
  4. 開栓したワインを味見するように促されたら、そうしましょう。慌てることはありません。ワインが澄んで輝いていること、香りをかいできれいで新鮮な香りであること、味わって風味がおかしくないことを確認しましょう。
  5. 何か間違いがあった場合、遠慮なく、すぐにそう告げることです。

レストランではどのようなワインを選ぶべきですか?

一番良いのは、他の人たちが評価しないワインを選ぶことです。例えば、ロワールの赤ワイン(シノン、サン・ニコラ・ド・ブルグイユ、赤のサンセール)や、ラングドックの赤ワインで特に余り知られていないアペラシオン、例えばコスティエール・ド・ニーム、フォジェール、ピック・サン・ルー。スペインのワインは、リオハやルエダを除いては有名ではなく、リベラ・デル・ドゥエロやナバラが挙げられます。ポルトガルやイタリアのワインも良いでしょう。 そしてチリやアルゼンチン(これは価格が上がってチリに追いつく前に)。アルザスのワインは料理によく合うものですし、西オーストラリア州の涼しい気候では、精妙で調和したワインが造られています。

パーティーを開く時に、一人当たりどのくらいの量のワインを見込めばいいですか?

もちろんパーティーの規模やタイプによりますが、ひとり当たりおよそ1本のワインを見込んでおけば間違いないはずです。

英国ではたいていのワイン商が「パーティー用には少し多目のワインを準備しても、開けなかったワインを返却するなら、使ったワインの代金だけ支払えばよい」という条件で売ってくれますから、注文する前に相談してみると良いでしょう。そうすれば量について決めるのはさほど重荷にならないでしょう。