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南ア史上最高の評価を最短で打ち立てた『Mullineux/マリヌー』

南ア史上最高の評価を最短で打ち立てた『Mullineux/マリヌー』

マリヌーほど輝かしい功績をもった若き南アフリカの生産者は、他にはいないでしょう。

アメリカ出身で醸造家のアンドレア、夫である南ア出身の栽培家のクリスが2007年に設立した「Mullineux / マリヌー」は、南アフリカの有名なワインガイド Platter’s Guide にて 2014、2017、2019、そして今年2020の累計4回、Winery of the Yearに輝くという初めての記録を打ち立てました。2016 年には、米国ワイン誌『Wine Enthusiast / ワイン・エンスージアスト』誌で、世界の醸造家の中からアンドレアが Best Winemaker of the Year(最優秀醸造家) に選ばれています。

スワートランド

若い造り手が中心となり、他の産地にはない速度で成長を続ける南アフリカという国で、その成長の代名詞であり牽引役であるマリヌー。ワイナリーのある「Swartland/スワートランド」は、マリヌーと同時期にワイナリーを始めた優れた若手の同志達によって、近年一躍知られるようになった産地です。南アのワイン生産地域の中でも暑く乾燥したエリアで、マリヌーはその気候に適した地中海沿岸の品種とシュナン・ブランを、ナチュラルに、サステイナブルに栽培しています。

南ア史上最高の評価を最短で打ち立てた『Mullineux/マリヌー』

マリヌーには『クルーフ・ストリート』、『マリヌー』、『シングル・テロワール』の3つのレンジがあります。

『クルーフ・ストリート』

「スワートランドの名刺代わりになるワイン」と二人が称するクルーフ・ストリートは、二人がワイナリーを始めた時に住んでいた”通り”の名前にちなんだキュヴェで、シュナン・ブラン100%の白と、シラーを主体に地中海品種をブレンドしたルージュがあります。スクリューキャップで手軽に楽しめますが、どんな食事とも合わせられる非常に質の高い味わいです。ルージュには、ティンタ・バロッカという南アならではの品種が少量ブレンドされており、産地らしいツイストがあるのもポイントです。

『マリヌー』

『マリヌー』レンジの Old Vines White と Syrah は、彼らのフラッグ・シップとして、マリヌーの実力を見事に体現するワインです。

南アフリカは、ヨーロッパの平均と比べると遥かに樹齢の高い樹々に恵まれており、国をあげて樹齢20年と35年以上の畑を登録、保護していますが、Old Vines Whiteに使われているブドウも、平均樹齢35年以上のものです。オールド・ヴァインズ・ホワイトは、スワートランドに豊富に残る高樹齢のシュナン・ブランを主体に、グルナッシュ・ブランやヴィオニエなどをブレンドした、“スワートランド・ブレンド”。(スワートランドのほぼ全てのワイナリーは、シュナン・ブランを主体に、それぞれが得意とする他品種を加えたブレンドを造っています。)その味わいは、ブラインド・テイスティングでソムリエ達から「シャサーニュ」「ピュリニー」という回答をも引き出す、凝縮感と複雑さ、エレガンスにあふれる味わいです。

シラーは、マリヌーのどのワインにも共通することですが、野生酵母を使って優しく醸造し、適正なバランスでの新樽使用、無濾過での瓶詰めなど、できるだけ手を加えないミニマルなアプローチで、テロワールをピュアに、そして焦点の定まったスタイルで表現することに成功しています。

Old Vines White 2017はPlatter’sで満点の5 Stars、Syrahは2015、2016とも4.5 Starsを獲得しています。

傑出した『 ストローワイン』

マリヌーレンジには、非常に評価の高い特別な甘口ワイン「ストローワイン」もあります。陰干ししたシュナン・ブランを、野生酵母で6ヶ月以上かけて樽発酵させ、樽熟成を経て完成するこのワインは、ソーテルヌやトカイ、ヴァン・ド・コンスタンスなど、高価なトップ・デザートワインに匹敵する傑出した酸と糖のバランスと、複雑な味わいを、信じ難いほど手頃な価格で愉しむことができます。2017 は Platter’s で “Straw Wine of the Year” に選ばれ、Tim Atkin は96pt、完売した2016はWine Advocateで97点と、まさに頂点を極めたスーパー・ストローワインです。

「シャトーヌフ=デュ=パプ」

『シングル・テロワール』

『シングル・テロワール』レンジは、スワートランドのワインの味わいで最も大きなファクターとなる「土壌」の違いにフォーカスしたシリーズで、Schist(片岩)、Granite(花崗岩)、ironstone(鉄分土壌)、Quartz(石英)の土壌ごとに、優れた区画のブドウを用いて醸造しています。納得する品質のブドウができなかった年には造られないキュヴェもあり、その分のブドウは通常のマリヌー・シラーにブレンドされます。

ストラクチャーと酸の伴ったシスト、最もアロマティックなグラニット、評論家からの評価が高いフルボディスタイルのアイアン、ミネラリーなクオーツと、ワインにはその土壌特性が如実に感じられるでしょう。2015以降はどのキュヴェも軒並み、Tim Atkin MWのSouth Africa Reportで95pt以上、WA(ワイン・アドヴォケイト)でも91~93pt を獲得しており、その品質の一貫した高さは疑いの余地がありません。

「シャトーヌフ=デュ=パプ」

LEEU PASSANT / リーウ・パッサン

マリヌーが軌道に乗り、二人が新たに始めたプロジェクトがあります。
スワートランドにフォーカスした「マリヌー」に対し、スワートランド外の歴史ある素晴らしい畑にフォーカスしたファイン・ワイン、「リーウ・パッサン」です。ステレンボッシュのシャルドネ、そしてウェスターン・ケープにある南アの記録上最古の畑のサンソーを用いた”ドライ・レッド・ワイン”の2つを造っています。

「シャトーヌフ=デュ=パプ」

CHARDONNAY

シャルドネは、1970年以降にヨーロッパから密かに持ち込まれたとされる苗木が植えられていた、ステレンボッシュにあるヘルダーバーグ・マウンテンの冷涼な山間の単一畑から。2016は Platter’s で ”Chardonnay of the Year” を獲得したといえば、格別に素晴らしいワインであることは容易に想像がつくようなものですが、ソムリエ達が「ブルゴーニュを買っている場合ではない」と異口同音に唱えるクオリティが、それこそグラン・クリュの数分の一の価格で手に入るのです。(Wine AdvocateのNeal Martinも“a dead ringer for Burgundy(バーガンディと見分けがつかない)”と述べています。)

鼻をくすぐるオークに、柑橘の花、火打石や塩などのミネラル感が食欲をそそります。口に含むと、繊細でまっすぐ伸びる酸のエレガンスと存在感、テクスチャーに富んだ長くミネラリーな余韻が秀逸です。

DRY RED WINE

ドライ・レッド・ワインは、樹齢117年と91年の南ア最古の2つの畑のサンソーと、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フランのブレンド。50〜70年代にかけて南アで主流だったサンソーとカベルネ主体の『ケープ・ブレンド』に敬意を表して造られたこのワインにも、フランという現代の南アならではのアクセントを加えました。「Dry Red Wine」とは、当時の赤ワインのラベルに書かれていた表記ですが、南ア最古のブドウからワインを造るという名誉に際し、50〜60年代の偉大な南アフリカワインへのオマージュを込め、ワイン名にしたそうです。

ベルガモットや深いスミレが香る、エレガントで洗練されたミディアム・ボディで、きめ細やかなタンニンのストラクチャーのおかげで今でも飲めますが、その果実味には圧倒的なポテンシャルを感じます。抜栓から1週間以上経っても、その美しい変化を楽しむことができるでしょう。Wine Advocateでは91pとの評価です。

『南アフリカ』というよく知られていない地域を、一瞬で「エレガントでパーフェクトなワインを造る素晴らしい産地」という認識に変える力を持ったマリヌー。すべての先入観を取り払って飲む価値の有るファイン・ワインです。是非、お試しください。

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